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*「ずれずれ草」のはじまり

先日、仕事に行こうと昼間、正午過ぎの電車に乗った。座席はほぼ埋まり、立っている人がチラホラの状態。
端からず~っと見ていくと…
「私は上品よ」と言わんばかりにめかし込んだ女性。アンパン片手にスポーツ紙を読む男性。
二人並んで小声で談笑している夫婦。古そうな鞄を持ちチョットよれたコートを羽織った
頭髪の寂しいサラリーマン風。4・5人並んで大声でぺちゃくちゃぺちゃくちゃ盛り上がる女性の団体。
白髪頭で老眼鏡をかけ、スマホをいじっている紳士。皆さん、おじさん・おばさんをツン抜けて
おじいさん・おばあさんの域に突入したと見られる人ばかり。他には外回りの営業マンやチャラそうな学生や
オタクっぽい男、ケバい女、それにベビーバギーの取っ手にパンパンの布袋をいくつも引っ掛けて
スマホに夢中のママ等々が、ちらりほらりだ。私の乗った車両だけでもざっと70人ほどは乗っているであろう。
65歳を高齢者と言うのならこの車両4分の3は高齢者だ。

乳母車の中で何が気に入らないのか赤ん坊がギャーギャー泣きわめき、それに負けじとさっきの団体の
婆様たちの笑い声がこだますると言う状態。う~む。こりゃ見方によっては凄い光景だ。
未来の縮図と言えるかも…。ある試算では、何年後かには2.5人に一人が65歳以上。
4人に一人が75歳以上になると言う。高齢者問題だ。それを思うと頭が痛く、不安にもなる。
介護問題に養護老人ホーム、年金問題に医療保険や介護保険。いざという時のためにそれも必要だが…
高齢者イコール、老衰、ボケ、徘徊、孤立、生活苦のイメージが付きまとうが現実を見てみると…
高齢者みんなが老いさらばえてシュンとしているわけではない。むしろ、そのほとんどが
「65歳などまだ若い!」と元気な高齢者だ。

私が同乗した車両の人たちも、自宅に帰れば、それぞれ個々いろいろと問題を抱えているだろうが、
取り敢えず、身体は元気で動き回れる人たちだ。
「その歳になってみなけりゃ分からない」が「老いる」ということを考えた時、
ネガティブに不安がるのではなく、本人もそして周りの人も皆でポジティブに、明るく笑い飛ばせたら…。
差し迫った己の近未来を想像しながら、私はつり革につかまり、電車の揺れに身を任せ、
流れゆく車窓の紅梅白梅を眺めていた。

仕事から帰り「老いを明るく笑い飛ばす」ことを考えてみた。自分が老いること…の前に、私は気づいた!
そうだすぐ傍に「老いる」ことにかけては年季の入った超後期高齢者夫妻、我が両親がいるではないか!
その二人と我々夫婦の「ズレ」を日々笑い飛ばしているではないか!よし!これを書いてみよう!
かくして、吉田兼好の徒然草ならぬ酒田不健康のずれずれ草の執筆が始まった。



*「龍のとなり」名称の由来

このグループ、最初は名無しの権兵衛状態。
名前を付けるなんて、ここから先も(右手の人差指の先端を親指の爪で押さえて、ピンッ!と弾く)考えていませんでした。
だって、気が向けば、龍田の自宅に集まって、酒宴の前の「ひと喋り」と、軽い気持ちで「世相を斬る!」を収録。
作業が終われば、撤収撤収!マイクの片付けもそこそこに、ズルズルッと酒宴にドラッグ&ドロップ!
この日ばかりは、血糖値も尿酸値も無礼講!本末転倒もいいところ!
そんなことを繰り返しているうちに、アッという間に約3年!作った作品群を見て驚いた。
なんと18本!全部聞いたら、6時間かかる…。酒、呑みたさの「馬人参!」とはいえ寄り合いがこんなに続くとは…。
「猫にまたたび!」「呑ん兵衛にアルコール!」恐るべし。

ある日、バーベキューでもやるか!と集まって、みんなで一杯やりながら、18枚のCDを見て誰からともなく呟きが。

「これ他人が聞いたらどう思うだろう…?」

そういえば、そうだ!喋って作ることに気が行っていて、他人からの評価をまったく気にしていなかった。
これではマスターベーション、自己満足。
「折角だから、色々な人に聞いてもらって、良きにつけ悪しきにつけ、感想を聞いてみよう」ということになった。
今は、便利な世の中だ。インターネットというメディアがある!ホームページを作って…ここまでは誰でも思いつく。
がしかし、メンバーは皆アナログおじさん、アナログおばさん!次の一手が皆目わからない。
そこへ救世主登場!「ホームページなら私、作れるかも…」唯一の若手メンバー服部友香だ。
「オ―ッ!それは素晴らしい!持つべきものは…!」と盛り上がり大絶賛。
ところが「じゃ、グループ名はどうします?」と問われて、おじさんおばさん、固まった!
そう言えば名前がない!名無しの権兵衛だ。
「やっぱり、龍っちゃんが音頭取りなんだから、龍という字を入れたら…」などとワイワイやっている傍らで、
いつもはテンション高く喋りまくる島田敏が一枚の紙に向かい、右手に鉛筆 左手にグラスで、静かに何やら考え始めた。
「今は俺に話しかけるな!」というオーラがバンバン出てる。
やがていつもの敏ちゃんに戻って「は~い!こんなんどうでしょう?」と皆に見せた。
そこには「龍の…」を前提に、後に着く言葉がズラ~リと並んでいた。
「空」に始まり「海・風・山・谷・森・根・坂・旅・花畑・窓・望・希・声」等々。
そしてついにネタ切れか…「モコモコ・アチチ・イタタ・つまみ・舌・塩・たれ・おこげ」と来て
次に「となり」という文字が…。「となり」?…「となり」ねぇ。…そうだ!こんな感じは、どうだろう?
「向こう三軒両どなり、遠くの親戚より、近くの他人」という。
このグループを落語に出て来る、粗末な蛇骨長屋と考えれば、メンバーは皆、熊さん・八つぁん。
お互い、いろんなところから湧いてきて、ここに辿り着いたご近所同士。
その中の一人「たつ のじ」が音頭を取って。ちょいと皆で、宴会だ!一杯やらかそうとしている。
「龍のとなりに 誰がいる?」「龍のとなりに何がある?」

いいね、いいね!まさにそんな感じだ!それに、「龍のとなり」と聞いて、すぐにはイメージしにくくて、
「判じモノ」みたいな所がかえって面白いんじゃない?

酔った勢いとは恐ろしいもので…一同それぞれ、超無責任に、勝手に、超盛り上がった!
そこで敏ちゃん一声高く「決をとります!龍のとなりがいいと思う人!」
一同は口を揃えて「それでいいんじゃない。それで。」…それ「で」かよ。

かくして、このグループの名称は「龍のとなり」となったのでありました。